プライムレート

プライムレートとは

プライムレートは最優遇貸出金利とも呼称され、銀行が最も信用力のある一流企業に貸し出す際に適用する金利を指します。

当然、銀行の貸出金利の中では最も低い金利となるわけで、貸出金利の下限となります。プライムレートには「短期」と「長期」の二種類があり、短期プライムレートとは、一流企業に対する一年未満の決算、ボーナス資金や運転資金に対する金利で、米国の制度に合わせて1959年2月に制度化されました。

この水準は、銀行の集まりである全国銀行協会連合会の申し合わせで長期間、公定歩合に0.25%上乗せした金利ということになっていました。しかし、業界ぐるみの申し合わせは独占禁止法違反の疑いもあるとの指摘で、全国銀行協会会長を務める銀行がまず短期プライムレートの変更、他の銀行が追随する方式に変更されました。

ところが、相次ぐ金利の引き下げで、短期プライムレートを公定歩合と同幅下げると、一年ものの定期預金よりも短期プライムレートが低くなってしまうという金利の逆転を招く恐れが出てきたました。これは、銀行にとって短期一年の預金と貸出に関する限り、預金金利の方が貸出金利より高くなり、逆ザヤとなってしまいます。

このため、日銀は公定歩合との連動を銀行に要求するのを取りやめたのです。81年に公定歩合が1%引き下げられた際は、当時の大蔵省の指導もあり、短期プライムレートの下げ幅は0.75%にとどめられました。更に、86年からは公定歩合の0.5%下げに対して、短期プライムレートは0.375%の引き下げに抑制されました。

金利自由化

急速に進行する金利自由化を背景に、銀行の調達資金に占める自由金利預金の比率も高まります。ところが、貸し出しの基準になる短期プライ ムレートの方は相変わらず公定歩合や規制金利預金を基に決める状況が継続されていました。

このため、資金調達を反映した短期プライムレートの決定方式を求める声が金融業界で次第に高まり、89年から新方式の短期プライムレートが導入されたのです。

新方式は、規制金利のみでなく自由金利の大口定期預金や譲渡性預金、短期市場金利などの動向を考慮して決定されます。銀行によって資金調達の構成内容が異なるので、短期プライムレートの水準で追随する形式になっています。